皆様こんにちは。レストランの田崎です。
先週より寒波が到来し、この辺りでは積雪はないものの気温がだいぶ下がりました。
グリーンヒルから見える八ヶ岳と南アルプスもだいぶ白くなり、冬の山容をご覧いただくことができます。
さて、今回は少し前になりますが駒ケ根にありますマルス信州蒸留所の見学に行ってきましたのでご紹介したいと思います。
ちなみにマルス蒸留所はグリーンヒルから車で2時間弱、早太郎温泉という温泉地がそばにあり、木曽駒ケ岳のロープウェイ乗り場へのバス発着所があり、シーズンには観光客で大変賑わいます。(この日はシーズンオフで閑散としてました(^^;)
さて、昨今ウイスキーブームですが、実は私も大のウイスキー好きなのです!
普段は飲む専門ですが、今日は「ウイスキーができるまで」を私の知識の中でご紹介していきたいと思います。

↑↑まず駐車場にて、蒸留器のポットスチルでお出迎えしてくれます。
こちらはマルスウイスキー初代のポットスチルで、岩井喜一郎が設計し、竣工した1960年~2014年まで稼働していたそうです。(その間の1992年~2011年までの19年間は蒸留休止)
岩井喜一郎とはマルスウイスキーの生みの親です。
数年前に流行った朝ドラ「マッサン」でご存知の方もいらっしゃると思いますが、日本で初めてスコットランドでウイスキー造りを学んだ竹鶴政孝の上司が岩井喜一郎です。


まずはビジター棟にて受付を済ませ、工場に移動します。特に案内はなく自由見学です。
原料は麦芽(モルト)を使います。麦芽とは麦を発芽させたものです。
麦は二条大麦という粒の大きいものを使用します。
この麦芽を粉砕して温水と一緒に仕込み釜に投入します。

↑↑こちらが仕込み釜です。
この中では麦芽の中のデンプンが糖分に変わる糖化が行われ、甘い麦汁ができあがります。
次は発酵の行程です。

先程の麦汁に酵母を加えることでアルコール発酵が始まります。
約4日の発酵により、糖がアルコールと炭酸ガスに分解され、アルコール度数約7%のもろみになります。
↑↑こちらが発酵槽ですが、マルス蒸留所ではステンレス製と木桶の2種類を使い分けて違う味わいのもろみを造っているそうです。
そして蒸留です。↓↓こちらが実際に稼働しているポットスチルです。

↓↓小窓からはぶくぶく蒸留している様を見ることができました。

先程のもろみを2回蒸留し、アルコール度数約70%の無色透明のウイスキー原酒ができあがります。これをニューポットと言います。
↓↓こちらがニューポット。

このニューポットを木製の樽に詰めて、5年、10年…と長期貯蔵、熟成することで無色透明だったウイスキーが琥珀色に染まります。

さて、長くなりましたがここからはお楽しみの試飲です!

有料ではありますが、お洒落なバーで普段飲むことができないような代物のウイスキーを破格で試飲でき、優雅なひとときを過ごすことができます。
私が試飲したのはこちら。

左から、蒸留所限定マルスモルテージ、岩井トラディショナルワインカスクフィニッシュ、駒ヶ岳IPAカスクフィニッシュ、ル・パピヨンシリーズのクモマツマキチョウ、ザ・ラッキーキャットメイ(社長の猫ちゃんだそうです)
帰りに名物駒ケ根ソースカツ丼を食べ、お菓子のアウトレットで破格のドーナツを購入し、かなり駒ケ根を楽しみました。
是非皆さんも機会があれば訪れてみて下さい。
今回ちょっとマニアックな感じになってすみません。
〈本坊酒造株式会社 マルス信州蒸溜所〉
住所 長野県上伊那郡宮田村4752-321
TEL 0265-85-4633
営業時間 9:00~16:00(見学最終受付15:30)
休業日 年末年始、その他臨時休業あり(要問合せ)
それではまた…
田崎